Bombardier Learjet 45 フライト ノート


フライト プランの作成および航空機の操縦は、航空機の重量、天候、滑走路の状態などのさまざまな要因によって影響を受けます。次の推奨飛行パラメータの一覧は、国際標準大気 (ISA) 状態の日に最大離着陸重量で飛行を行うための概算値です。

重要 : 以下の内容は Flight Simulator でのみ使用することを前提としています。実世界で飛行するために、実際の航空機マニュアルの代わりに使用することはできません。

注意 : Flight Simulator の他のすべての航空機と同様、V 速度とチェックリストはニーボードに表示されます。飛行中にニーボードを表示するには、Shift + F10 キーを押すか、または [航空機] メニューの [ニーボード] をクリックします。

注意 : フライト ノートの速度は、すべて指示対気速度で表されています。これらの速度を基準として使用する場合は、[リアリティの設定] ダイアログ ボックスの [指示対気速度で表示] がオンになっていることを確認してください。諸元表に記載されている速度は、真対気速度で表されています。

標準設定では、この航空機は燃料とペイロードが最大の状態になっています。大気条件や高度などの要因にもよりますが、総重量が軽い場合はパフォーマンスが変化します。

所要滑走路長

離陸 : 4,700 フィート (1,432 m)、フラップ 8°
着陸 : 3,200 フィート (975 m)、フラップ 20°

離着陸に必要な滑走路の長さは、航空機の重量、標高、向かい風、フラップの使用、周辺の気温などのさまざまな要因で決まります。ここでは以下のような条件で一般的な所要長を示します。

重量 : 20,000 ポンド (9,072 kg)
高度 : 海面高度
風 : 向かい風なし
気温 : 摂氏 15°

重量が軽い場合、気温が低い場合、また向かい風がある場合は滑走路の所要長はより短くなります。 標高や気温が高い場合は、滑走路の所要長はより長くなります。

エンジン始動

標準の設定でフライトを開始すると、エンジンはすでに始動しています。エンジンを停止した場合は、Ctrl + E キーを押すと自動始動の手順を開始できます。エンジンの始動操作を手動で行う場合は、ニーボードのチェックリストの手順に従ってください。

タキシング

リアジェットでタキシングを行うには、まず十分なパワーを加え、機体が動き出したらスラスト レバーをアイドルに戻します。 アイドル推力でも十分に地上滑走できます。

離陸

次のことがきわめて短時間のうちに起こります。次に起こることを前もって把握できるように、手順を繰り返し読んでから操作を始めてください。

離陸前チェックリストの項目をすべて実行し、必要に応じてフラップを 8°または 20°に設定します (F7 キーを押すか、またはフラップ レバーをドラッグして、設定します)。機体を滑走路のセンターラインに揃えたら、F3 キーを押すか、スラスト レバーをドラッグして、スラストを N1 の約 40% まで開きます。こうすると両方のエンジンの出力を離陸推力まで均等に上げていくことができます。ここでは正確な数値よりも、両方のエンジンの推力が等しくなることが重要です。

エンジンが安定したら、離陸推力までスラストを増加します。離陸推力は、通常は N1 の 93 ~ 96% です。ただし、外気温度が高い場合はそれより少なくなります。

方向制御はラダー ペダルを使用します (ジョイスティックの場合はスティックをひねります。ラダー ペダルの場合はラダー ペダルを操作します。キーボードの場合はテンキーの 0 キー (左) または Enter キー (右) を押します)。

V1 (離陸決定速度) は、指示対気速度 (KIAS) 約 136 ノットです。この速度を超えると、離陸中断 (RTO) の際に滑走路内で停止できない場合があります。

VR (ローテーション速度、約 143 KIAS) で、キーを押すか、ジョイスティックまたはヨークを操作して操縦桿を優しく手前へ引き、機首を水平線から 10°上げます。この機首上げ姿勢を維持し、機首を上げすぎないようにします。

約 146 KIAS の V2 で航空機は安全に離陸できる速度に達します。V2 は片方のエンジンが停止しても安全に飛行できる最低速度です。上昇率がプラスになるまでこの速度を維持します。

上昇率がプラスになったら (昇降計と高度計の値の両方が増加している状態)、すぐに G キーを押すか、または着陸装置レバーをドラッグして、着陸装置を上げます。航空機はフラップを上げる速度まで急速に加速します。 この速度は、V2 + 30 ノットの約 176 ノットです。F6 キーを押すか、またはフラップ レバーをドラッグして、フラップを完全に上げます。

上昇

着陸装置とフラップを上げた後は、10,000 フィート (3,048 m) 以下で水平飛行する場合以外、出力を下げる必要はありませんが、FAA の速度制限を超えないようにします。高度 2,000 フィート (610 m) を 200 KIAS で水平飛行する場合などは、出力を N1 の 53 ~ 55% まで落とします。同じ高度で 250 KIAS まで加速したいときは、出力を N1 の 60 ~ 63% に設定します。

10,000 フィートを超えてさらに上昇する場合は、吸気タービン温度 (ITT) 計が最高連続運転温度を下回っている限り出力は上げたままにします。毎分約 1,800 ~ 2,000 フィート (549 ~ 610 m) で上昇してください。リアジェットの操縦に慣れているパイロットは、エンジンを最大出力で長時間稼働させます。

マッハ 0.7 に達するまではピッチ姿勢を大きくして 250 ノットを維持します。マッハ 0.7 に達したら、その速度を維持したまま上昇を続けます。通常、高度 20,000 フィート後半から 30,000 フィート前半まで上昇する際に、指示対気速度からマッハ値に切り替えます。

これまで説明した方法で上昇するには、出力を上げる必要があります。ピストン エンジンの場合と同様、タービン エンジンの出力は空気が薄くなるにつれて徐々に低下します。

巡航

巡航高度は通常、風や天候などの要因によって決定されます。飛行経路に沿って気象を作成した場合、これらの要素を考慮してフライト プランを作成してもよいでしょう。最適な高度は、そのときの機体装備および総重量で燃費が最も良くなる高度です。ここでは、高度の選定について詳しくは触れません。

リアジェットは高高度で飛行するように設計されています。リアジェットでは、FL 450 で飛行することができます。同機では 51,000 フィート (15,545 m) が保証されています。ただし、その高度に到達するために燃焼させる燃料を節約するには、天候の良くない所より上に出るか、または都合のよい風向きを利用するしかありません。

ここでは、FL 350 でフライト プランを提出していると仮定します。巡航高度に近づいたら、目標高度の 50 フィート (15 m) 下のあたりで、機体を水平飛行に移行し始めます。

巡航中に自動操縦を使用すると、リアジェット 45 の操縦がより簡単になります。自動操縦により、指定した高度、速度、針路、航法援助施設を利用したコースを維持できます。自動操縦装置の使い方の詳細については、「自動操縦の使用法」を参照してください。

通常の巡航速度はマッハ 0.77 です。出力を N1 の 90% 前後に設定します。対気速度計に指示対気速度を表示している場合、指針は約 280 KIAS を示します。

ただし実際には、薄く冷たい空気の中では、真対気速度は、これよりずっと速くなっていることを忘れないでください。FL 370 で飛行している場合、対地速度は約 429 ノット (794 km/h または 494 mph) になります。

巡航飛行において、リアジェット 45 がその最大重量速度性能をいかんなく発揮するのは、高度 33,000 フィート (10,058 m) で毎時約 1,715 ポンドの燃料を燃焼しながら 444 KIAS で飛行するときです。

降下

適切な降下計画には、巡航高度から降下を開始する時機や、その後のアプローチの計画も含まれます。通常降下は、アイドル推力およびクリーン コンフィグレーション (スピード ブレーキなし) で行います。降下を開始する地点は、3 対 1 ルール (高度 1,000 フィートごとに 3 マイル) を使って決めます。現在の高度のフィート数から末尾のゼロを 3 つ省いた値に 3 を掛けます。

たとえば、35,000 フィート (10,668 m) の巡航高度から海面高度まで降下する場合は次のようになります。
35,000 から末尾のゼロを 3 つ省くと 35 となり、 35 x 3 = 105 となります。

つまり、目的地の 105 海里手前から、速度 250 KIAS と降下率毎分 1,500 ~ 2,000 フィート (457 ~ 610 m) を維持しながら、推力をアイドルから N1 の 53% の間に設定して降下を開始することになります。追い風がある場合は、10 ノットごとに 2 海里ずつ増やして計算します。

自動操縦で巡航している場合は、降下前に自動操縦を解除します。また、そのまま自動操縦機能を使って降下することもできます。アイドルまで出力を下げ、機首もわずかに下げます。10,000 フィート (3,048 m) 以下では最高制限速度の 250 KIAS を超えないように注意してください。速度および降下率を維持するために出力を調整しなければならない場合もあります。アプローチ段階に入るまでこの状態で降下を続けます。

上記の条件から外れると、目的地に到達したときの高度が高すぎて降下するために旋回降下しなくてはならなくなったり、または目的地に到達する前に高度が低くなりすぎて余分な時間と燃料を浪費してしまいます。イニシャル アプローチ フィックスの計画は、計器進入方式で飛行しているかどうかにかかわらず行います。

アプローチ

VFR 飛行でのダウンウィンドへの進入、または IFR 飛行でのイニシャル アプローチ フィックスの通過に適切な目標速度は 200 KIAS です。滑走路に向かって旋回する前の最初のアプローチ段階では、出力を下げて高度を一定に保ち、速度を落とします。フラップを 8°に設定します。速度 180 ノットで航空機を安定させます。

滑走路に向かって最初に旋回するとき、つまりベース レグまたは ILS のインバウンドに旋回するときは、フラップを 20°に設定します。

着陸

有視界アプローチの標準降下地点に近づいているとき、またはグライド スロープ指針の目盛り 1 つ下の位置にいるときに、着陸装置を下げます。

スムーズに出力を上げて、ファイナル アプローチ速度 140 ノットを維持します。グライド スロープをインターセプトしたら、フラップを 40°に設定します。この体勢であれば、滑走路に向かう適切な降下角度で、対気速度 140 ノットを維持できます。

ファイナル アプローチの降下中は常に 140 ノットを維持します。 出力の微調整を行い、グライド パスからはずれないようにします。 降下率は毎分約 700 フィート (fpm) を維持するようにします。

滑走路の上空、約 50 フィート (15 m) のところで滑走路の進入端を通過したら、スラスト レバーをアイドルにします。ファイナル アプローチで取っていたピッチ姿勢を維持します。 この段階では、機首の上げ下げは行わないでください。接地したら、/ (スラッシュ) キーを押してスポイラーを立て、F2 キーを押すか、またはスラスト レバーを逆噴射位置までドラッグして逆噴射を加え、ブレーキをかけます。

対気速度が 60 ノットを下回ったら、F1 キーを押すか、またはスラスト レバーをドラッグして必ず逆噴射を解除し、スポイラーを下げます。滑走路を離れて、駐機場までタキシングします。